賃貸マンション・アパートの間取りを見ていると、6帖とか7帖とか「○帖」で部屋の広さが表記されています。
では、この「○帖」は、どのくらいの広さ・サイズを表すのでしょうか?
この記事では、不動産広告の賃貸物件資料に記載されている「1帖(1畳)」の広さ・サイズ、さらには、壁の厚さによって異なる部屋の広さについて、まとめてみました。
目次
1帖(1畳)の広さ・サイズ
先に結論を言うと
「1帖(1畳)」=「1.62m²以上」
となります。
これは、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」で定義されているためです。
不動産の表示に関する公正競争規約施行規則
不動産の表示に関する公正競争規約施行規則とは、不動産の広告表現に関して、業界団体(不動産公正取引協議会)が設定したルールです。
(16) 住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。
出典:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」
「平米数(m²)」←→「帖数」の計算方法
1帖(1畳)=1.62m²とした場合、どのような計算式で「帖数」から「平米数」、またはその逆を求められるのでしょうか?見てみましょう。
例1、25m²は何帖か?
1帖(1畳)=1.62m²なので、「平米数」を「1.62m²」で割れば、帖数が求められます。
計算式:25(m²)÷1.62(m²)≒15.4(帖)
答え、25m²は約15.4帖
例2、6帖は何m²か?
こちらは、「帖数」に「1.62m²」を掛ければ、平米数が求められます。
計算式:6(帖)×1.62(m²)=9.72(m²)
答え、6帖は9.72m²
畳の大きさは地域によって違う!1帖(1畳)= 1.65m²と計算することもある
不動産広告の「1帖(1畳)」とは、”畳1枚”のことを指しています。
では、「実際、使わてている畳1枚の寸法は、どのくらいか?」というと、「1.62m²」ではなく、地域に違ってきますが、おおよそ次の通りになります。
種類 | 畳1枚のサイズ | 畳1枚の平米数 | 主な地域・場所 |
---|---|---|---|
京間(きょうま) 本間(ほんま) |
191cm × 95.5cm | 約1.82m² | 関西地方 |
中京間(ちゅうきょうま) 三六間(さぶろくま) |
182cm × 91cm | 約1.65m² | 中部・北陸・東北地方 |
江戸間(えどま) 五八間(ごはちま) |
176cm × 88cm | 約1.55m² | 関東を中心に全国各地 |
団地間(だんちま) 五六間(ごろくま) |
170cm × 85cm | 約1.45m² | アパートやマンションなどの集合住宅 |
通常、不動産広告の間取り図では、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の基準にならい「1帖(1畳)」=「1.62m²」で計算しています。
しかし、これでは、実際使わている畳1枚のサイズと違いが出てきます。
そのため、不動産広告によっては、実際に使われている畳1枚のサイズ(中京間)と同じ「1帖(1畳)」=「1.65m²」で計算しているケースもあります。
壁の厚さで「実際の部屋の広さ」が変わる?
さらに注意していただきたいのは、壁の厚さによって、「実際の部屋の広さ」が変わることがあるということです。
つまり、同じ「6帖」でも部屋によって、実際に使用可能な部屋の広さが”8.7m²”だったり、”8.9m²”だったり、若干変わります。
これは、不動産広告で記載される専有面積が壁芯面積(壁の中心から測った面積)で測定されているためです。
壁の厚さによって「部屋の広さ」が変わる例
※赤で囲った部分が「専有面積」
※不動産広告の賃貸物件資料では、どちらも「6帖(専有面積9.72m²)」と表示される。
上記の例は、分かりやすいように極端に比較しましたが、同じ専有面積でも壁の厚さによって、実際に使用可能な「部屋の広さ」が変わることが分かるのではないでしょうか?
壁の厚さは、建物の構造やメーカーによって異なりますが、100mm(10cm)~250mm(25cm)と結構幅があります。
賃貸物件の内見に行ったときに「あれ?私の思っていた6帖の広さと違うような気がする・・・」と感じるのは、”壁の厚さが違う”ことが一因となっています。