「不動産の共有持分を持っていて売却したいが、他の共有者ともめて意見がまとまらない。早く売却して現金化したいのにこのままでは売却できない。共有持分のままでも買い取ってもらえないだろうか。」
そんな疑問に答えます。
本文の内容
- 不動産の共有持分のみでの売却は買取業者がおすすめ
- 共有持分の買取価格は通常の買取相場よりも安い
- 共有持分の買取の流れは通常の不動産買取と同じ
- 不動産の共有持分の売却は他の共有者とのトラブルに注意
弊社は創業して11年の不動産会社です。
地域密着型として、「他の共有者との意見の違いから話がまとまらない、売却できない、手放したいのにできない。」そのようなお客さまから多くの相談を受け、解決のお手伝いをしてきました。
そうした経験から共有持分でお困りのお客さまが多いと実感し、この記事では共有持分の買取についてわかりやすくお伝えします。
1.不動産の共有持分のみでの売却は買取業者がおすすめ
「共有名義の不動産は、権利者全員の承諾がなければ売却することはできない。」
このことは不動産を売却しようと思って本やインターネットで調べた時に知ると思います。そのため、共有持分のままでは何もできないと思われる方も多いのですがそうではありません。
改めて説明になりますが、共有持分は権利者が対象の不動産に対して持っている所有権の割合のことです。共有持分だったとしても所有権に変わりはないので、持分の範囲内であれば権利者は自由に売却することができます。
ですが、持分を取得したとしてもその不動産を自由に使うことはできません。売却ではなくリフォームする場合でも、共有者全員の承諾が必要です。また共有持分の不動産はその費用負担や用途など共有者の中でトラブルが起こりやすいものです。
さらに共有持分の売買では、その持分を担保に銀行ローンは利用できません。購入するときには自己資金のみでお金を用意する必要があります。
現実:共有持分のみでの売却は難しい
つまり現実的には、共有持分のみでの売却は難しいので「共有名義の不動産は、権利者全員の承諾がなければ売却することはできない。」と言われます。
しかし、不動産会社の中には共有持分のみでも買取を行っているところもあります。不動産会社は不動産の専門家なので、共有持分の状態を解消するためのノウハウを持っているからです。
不動産会社に持分を買取ってもらうことで、交渉などの面倒事をすべて任せることができます。理想は共有者全員で話し合って売却するか、「売却したくない」という方に持分を買取ってもらうことですが短期間で、手間なく持分を現金化したいときには買取業者へ売却することがおすすめです。
弊社でも持分のみの買取は行っておりますのでお気軽にご相談下さい。相談は無料です。
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2.共有持分の買取価格は通常の買取相場よりも安い
共有名義不動産の持分のみの買取価格は、通常の買取相場よりも安いです。
たとえば持分100%、通常の不動産なら買取価格として3,000万円だったとします。この不動産の1/3の持分を持っていて、持分のみを買取で売却しようとしても1,000万円にはなりません。さらに2割~5割減、500万円~800万円の買取価格となることが一般的です。
これは先ほどもお伝えしたように、共有持分だけを持っていたとしても不動産全体を自由にできないからです。
持分を取得した不動産会社はまず共有名義状態を解消するために相談・交渉を進める必要があります。また交渉が難航した場合は、不動産会社にとっては利益を生み出さないまま時間が経つことになります。
このようなリスクもあり、不動産会社は労力をかけることになるので通常の不動産買取に比べて査定価格が低くなってしまうのです。
3.共有持分の買取の流れは通常の不動産買取と同じ
買取の流れは共有持分でも通常の不動産でも同じです。
①不動産買取業者の選定
まずは持分のみで買取を行っている不動産会社を探します。
不動産買取を行っている会社でも共有持分の買取を行っているところは少ないので、事前に電話やメールで「持分のみでの買取を行っているか」確認してみてください。
②買取査定
そして買取を行っている会社を見つけたら買取価格の査定を依頼します。比較するためにも、可能であれば複数の会社に査定依頼することをおすすめします。
弊社でも買取査定は無料で行っておりますのでお気軽にご相談ください。
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③買取の決定
次に買取査定の結果を受けて、売却するかどうかを決めます。もちろんこのときに金額に納得できなければ断って問題ありません。
④契約書の締結
買取の条件なども確認して、持分の不動産売買契約書を結びます。
⑤入金
契約書に記載された期日に入金されます。
より詳しい不動産買取の流れは下記の記事で紹介しているので合わせてご確認下さい。
» 不動産買取の流れは6ステップです【必要書類と業者選びのポイントも解説】
また他の共有者が権利証を持っているような場合でも司法書士が事前に本人確認することで買取よる売却ができるようになるので安心してください。
4.不動産の共有持分の売却は他の共有者とのトラブルに注意
不動産が共有持分になるのは相続が原因のことが多く、そのため他の共有者というのはほとんどの場合が親族になります。そして持分を不動産会社に売却したあとは、不動産会社が他の共有者と共有名義状態の解消に向けて交渉を始めます。
もし黙って買取業者に売却していると、他の共有者である親族にとっては寝耳に水の話で関係が悪化してしまうことにもなります。今後の関係性を考えれば事前に不動産会社へ売却することは伝えていた方がいいでしょう。
また不動産会社によっては、買取後に強引な手法で持分の買取を持ちかけるようなこともあるので会社選ぶも大切です。
査定依頼したときには担当者の印象をチェックしたり、買取後どのような手順を考えているか相談したりして、信頼できる不動産会社に買取を依頼しましょう。
5.まとめ
ここまでお伝えしてきたように、共有持分の不動産で話がまとまらないからといって売却を諦める必要はありません。難しい持分のみの売却も買取なら可能です。権利証がなくても問題ありません。
ですが持分のみの売却は他の共有者との今後の関係性を悪化させるトラブルになることもあるので、事前に伝えておくなどの配慮はしておきましょう。
もし共有持分の不動産の処分に悩まれていればお気軽にご相談下さい。状況を詳しくお聞かせいただければ、経験豊富な担当者が最善だと思える解決方法も合わせて提案させていだきます。相談は無料です。