「不動産の買取はとても大きなお金が動くので、もし詐欺にあったらと思うと怖い。詐欺に合わないためにはどうしたらいいんだろう。」
そんな疑問に答えます。
本文の内容
- 不動産買取で多い2つの詐欺の手口
- 不動産買取の詐欺とはいえない悪質な手口
- 不動産買取で詐欺に合わないための5つの対策
弊社は不動産会社を創業して11年目です。
たくさんのお客様とお話させていただきましたが、なかには詐欺の被害に合いかけたという方もいらっしゃいました。私たち不動産のプロから見ると明らかに詐欺だとわかるのですが、当事者にとっては本当にいい話か詐欺なのか判断しにくいということもわかります。
そこでこの記事では、不動産買取でよくある詐欺の手口と詐欺に合わないための対策について紹介します。
1.不動産買取で多い2つの詐欺の手口
基本的に不動産売買での詐欺は、お金を払う側である買主が被害者になります。
そのため不動産買取には無縁かと思われますが、実は次の2つの手口は売主の立場で合ってしまう詐欺です。下記のような話が来たときには注意深くその内容を聞くようにしてください。
その①:測量詐欺
測量詐欺は通称、「測量振り込め詐欺」ともいいます。
詐欺師は「あなたの土地を買い取りたい。」といって近づいてきます。
そしてあなたが「このくらいなら売れるだろう」と思っている金額よりも高い金額で提案されます。
人は自分にとって都合がいい情報を信じる性質があります。そのためたとえば、他社に買取に見積をとっていって、だいたいの相場を聞いていたとしても、それを上回る金額で提示されたときには怪しいと思いながらもついついのめり込んでしまいます。
しかしここが落とし穴です。
買取に対して前向きな気持ちにさせたあとで、
このように考える暇もなく、お金の振込をすすめます。
不動産の売却のために測量が必要なケースも多く、測量費も50万円というのはあり得ない金額ではありません。ただし通常の測量と違う点があります。それが測量費の振込のタイミングです。
普通は測量がどのくらいの作業量で、どのくらいの労力がかかったのかということがわかるまでは支払いは発生しません。事前に見積という形で費用概算はもらいますが、測量費の支払いは測量作業がすべて終わったあとに行うことがほとんどです。
そのため、測量費の振込を、測量前に求められた場合は怪しいと思ってください。
その②:小切手払い詐欺
不動産の買取代金を現金ではなく小切手で支払うといって、そのまま小切手が不渡りになる詐欺です。不渡りになった小切手はただの紙にすぎません。たとえ受け取った時点ではまだ効力があるものだったとしても、振出日までに不渡りになってしまうと無価値になってしまいます。
現金で受け取るようにしてください。もし小切手の支払いを受け入れて所有権移転登記をしてしまうと、振出日までのわずかな時間で第三者に売却されてしまい、売却代金は受け取れず、不動産の所有権も第三者に移ってしまいます。
このような理由であれば所有権は取り戻すことができますが手間がかかりますし、詐欺の片棒を担いだような形になって精神的にも嫌なものです。
不動産の買取代金は現金払いを徹底する。現金を受け取る前に所有権移転登記は進めない。この2つは守るようにしましょう。
2.不動産買取の詐欺とはいえない悪質な手口
売出し中の物件に対して不動産業者から買取を提案する営業電話がくることがあります。
不動産買取業者は、買取ったあとにその物件を運用したり、リフォームして売却したりすることで利益を出しています。つまり、仕入れとなる買取金額はできる限り安くできた方が会社の利益は大きくなり、おそらく担当者個人の歩合給も大きくなる仕組みになっているのでしょう。
そのためこのような相場よりも異常に安い価格で提案し、焦らせて契約を迫って買い叩くということが行われています。
あとから安く買い叩かれていることがわかって、「こんなに安い価格で買取るなんて詐欺同然じゃないか。」という気持ちになりますが、買取時に正しく説明を受けて納得して契約を交わしたのであれば詐欺とはいえません。
悪質な手口であることに違いはありませんが、どうすることもできないのが現実です。だからこそ、買取を依頼する前に自分でも買取相場を把握しておくことが大切です。
高くても低くても、あまりに相場から離れている場合は疑って話を聞くようにしましょう。
弊社では不動産買取に関する無料相談を受け付けています。提案を受けている買取価格が妥当かどうか不安なときにも気軽にお問い合わせ下さい。
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3.不動産買取で詐欺に合わないための5つの対策
ここまで不動産買取でよくある詐欺の手口を紹介しました。
そこで最後に、詐欺の被害に合わないための5つの対策を解説するので参考にしてください。
対策①:業者からの営業には慎重に対応する
「あなたの不動産を買い取りたい」「あなたの不動産を買いたいと言っている人がいる」というような人から電話があったときには注意するようにしましょう。さらにその提案が、今日明日のような早さで契約を急かせるような業者だった場合は、詐欺もしくは悪質な業者である可能性が高いので、他の買取業者をご自身で探した方がいいです。
もちろん業者からの営業がすべて詐欺というわけではありません。営業されたとしても、そこで提案された金額が、あなたが売りたい金額と近いか少し高いくらいであれば積極的に話を聞いて契約を進めても大丈夫です。
対策②:魅力的な話に飛びつかない
よく言われる話ですが「うまい話にはウラがある」ということを意識します。
相場よりもはるかに高い金額で買取ってもらえるというような話は、必ずと言っていいほど罠があると思っても心配しすぎではありません。
高い金額で買い取ってもらえるというのは嬉しいことです。そのように提案してくれた業者であれば一度話を聞く価値はあるでしょう。ただしこのときに、なぜ相場よりもはるかに高い金額で買い取ってくれるのかを細かく質問してください。そしてなにか変だな、と感じたときには一呼吸置いて話自体を断るようにしましょう。
対策③:事前にしっかりと会社情報を調べたあとで相談に行く
ご自身で見つけた不動産会社に買取の相談へ行くときも気をつけることがあります。
それは、その不動産会社の情報や評判を事前に調べておくことです。今はインターネットを使えばほとんどの情報は調べることができます。
また利用者の不満などの悪い話ももう隠せない時代です。詐欺や詐欺同然の買取をしている会社であれば、インターネットで調べても全く情報が出てこないか、悪評だらけのかどちらかでしょう。
安心して買取の相談をするためにも、集められる情報は集めるに越したことはないです。
対策④:小切手払いには対応しない
大切なことなので繰り返しになりますが、小切手や手形払いには絶対に応じないようにしてください。
不渡りになるとただの紙です。ただし、なにかの事情でどうしても小切手払いに応じなければならないとなったときには、支払いが先、所有権移転登記は換金確認後とすることを徹底します。
そうすれば、万が一不渡りになって現金を受け取れなかったとしても、被害はこれまでかけた時間と諸費用、そしてこれからまたちゃんとした不動産買取業者を探す労力だけですみます。
対策⑤:不動産買取の流れ・売却相場について知っておく
一般的な不動産買取の流れ、不動産の売却相場を知っておくことは、詐欺に合わないために重要です。詐欺の手口は、この一般的な流れや金額から大きくずれていることがほとんどだからです。
不動産買取について基本の知識があれば、違和感に気づくことができます。フクマネでも不動産買取の流れや売却相場の調べ方についてまとめていますので参考にしてください。
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» 不動産買取の相場は市場価格の60%【損しないためのポイントを解説】
4.まとめ
詐欺に合わないためには、魅力的な話には飛びつかない、ということが大切です。
また不動産を買い叩くような業者と契約せず、受け取るべき買取額を受け取るためには、不動産買取の相場を自分でも調べ、複数の買取業者に見積もりを取ることです。
不動産買取はそう何度も経験するものではありません。そのためわからないことが多いと思いますが、悪質な業者や詐欺師はそこをついてきます。騙されず、納得できる不動産買取をするためにも、事前に1日2日時間を取って不動産買取について調べてみてください。
また、買取に関する疑問点や不安は不動産会社に相談しながら解消していくのもおすすめです。
弊社でも不動産買取に関する相談は無料で受け付けております。スタッフが丁寧にご対応しますので安心してお問い合わせください。
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