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子育てしやすい街は?大阪府の「乳幼児・子ども医療費助成制度」を比較

保険・制度#GA#子育て

最終更新日:2018.05.03

子育てしやすい街は?大阪府の「乳幼児・子ども医療費助成制度」を比較

子ども(乳幼児)は、大人に比べて風邪などの感染症によくかかります。

これは、子どもは、まだ身体機能が未熟で「体内に入ってきた病原菌・ウイルスを攻撃し排除する”免疫力”が弱いから」だと言われています。

つまり、子どもに病気はつきもの。病気をしない子どもなんていません。

そこで、子育て世帯が”絶対に知っておきたい”制度が子ども医療費助成制度です。

この制度を知っているか知らないかで子育てにかかる費用が大きく違ってきます。

子ども医療費助成制度とは

子ども医療費助成制度とは、子どもが病院や診療所で診察・治療を受けたとき、その費用の一部(全額)を自治体が助成してくれる制度です。

この制度を活用することで、子どもの医療費をかなり安くできます。

例えば、大阪市在住のAさんの子ども(3歳)が病気で入院。医療費が20万円かかったとします。

このとき、病院に「健康保険証」を提示すれば、健康保険組合が医療費の8割を負担。残りの2割を自己負担として支払うことになります。※0歳~小学校就学前の乳幼児の場合

医療費の自己負担 = 20万円 × 0.2 =40,000円

健康保険制度のおかげで、かなり安くなっているとは言え、4万円の出費はなかなか痛いです。

しかし、「子ども医療費助成制度」を活用すれば、医療費の自己負担額が1000円で済みます。

具体的な助成内容は?

子ども医療費助成制度は、各自治体(市町村)が独自で行っている制度です。

そのため、お住いの自治体によって、受給要件も異なってきます。

例えば、子ども医療費助成制度の対象者は、

  • 大阪府高槻市では、0~15歳(中学校卒業)までの子ども
  • 大阪府茨木市では、0~12歳(小学校卒業)までの子ども

となっており、各自治体によって、助成を受けられる年齢に違いがあります。

大阪府の「子ども医療費助成制度」について

大阪府にお住まいなら、すべての自治体で「子ども医療費助成制度」を受けることができます。

しかし、大阪府内でも市町村によって、受給要件が若干変わってきます。

※ただし、次の方は「子ども医療費助成制度」を受けることができません。

  • 健康保険に加入していない方
  • 生活保護世帯の方
  • 児童福祉施設等に措置入所されている方
  • 重度障がい者医療費助成制度の適用を受けることができる方
  • ひとり親家庭医療費助成制度の適用を受けることができる方
  • その他国等の公費負担によって、医療費の全額支給を受けることができる方

また、基本的に「子ども医療費助成制度」の対象は、健康保険範囲内のみです。健康保険の対象にならないものは全額自己負担となります。

※各自治体によって異なる可能性があります。詳しくはお住いの自治体にお問い合わせください。

自己負担額

大阪府では、どの市町村でも

  • 1つの医療機関ごとに1日あたり最大500円(月2日限度)の自己負担
    ※同じ医療機関であっても「入院」と「通院」、「歯科」と「歯科以外」は別計算となる。
  • 院外処方箋で薬局を利用した場合、薬局での自己負担なし

が基本となっています。

例えば、子どもが1ヶ月に5日通院した場合

  • 1日目・・・500円の自己負担
  • 2日目・・・300円の自己負担
  • 3日目・・・なし
  • 4日目・・・なし
  • 5日目・・・なし

自己負担額は合計800円になります。

例えば、子どもが複数の病院で受診した場合

A病院(5日通院)

  • 1日目・・・500円の自己負担
  • 2日目・・・500円の自己負担
  • 3日目以降・・・なし

合計1000円

B病院(4日通院)

  • 1日目・・・500円の自己負担
  • 2日目・・・400円の自己負担
  • 3日目以降・・・なし

合計900円

C病院

  • 1日目・・・400円の自己負担

合計400円

 

自己負担額は合計2300円(=1000+900+400)になります。

自治体別に比較

人口10万人以上の自治体の「子ども医療費助成制度」を一覧でまとめました。

大阪府では、主に「助成の対象者(年齢)」「所得制限の有無」の部分で差がでてきます。

大阪府「子ども医療費助成制度」比較表
※市名をクリックすると各自治体の「子ども医療費助成制度」ページに移動します。
市名 助成の対象者 所得制限 自己負担額
大阪市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 12(中学校就学)~15歳(中学校卒業)まで所得制限あり 1つの医療機関ごとに1日あたり最大500円(月2日限度)

※院外処方箋で薬局を利用した場合、薬局での自己負担はありません。

堺市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
東大阪市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
枚方市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
豊中市 0~12歳(小学校卒業)までの子ども 所得制限なし
高槻市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
吹田市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 小・中学生は所得制限あり 1つの医療機関ごとに1日あたり最大500円(月2日限度)

※院外処方箋で薬局を利用した場合、薬局での自己負担はありません。

茨木市 0~12歳(小学校卒業)までの子ども 所得制限なし
八尾市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 1~15歳(中学校卒業)まで所得制限あり
寝屋川市 0~18歳(高校卒業)までの子ども 所得制限なし
岸和田市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
和泉市 通院:0~12歳(小学校卒業)までの子ども
入院:0~15歳(中学校卒業)までの子ども
所得制限なし
守口市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし 1つの医療機関ごとに1日あたり最大500円(月2日限度)

※院外処方箋で薬局を利用した場合、薬局での自己負担はありません。

門真市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
箕面市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
大東市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
松原市 通院:0~12歳(小学校卒業)までの子ども
入院:0~15歳(中学校卒業)までの子ども
所得制限なし
富田林市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
羽曳野市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし 1つの医療機関ごとに1日あたり最大500円(月2日限度)

※院外処方箋で薬局を利用した場合、薬局での自己負担はありません。

河内長野市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
池田市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし
泉佐野市 0~15歳(中学校卒業)までの子ども 所得制限なし

※2016年12月時点の情報です。現在、子ども医療費助成制度は、助成対象を拡大する傾向にあり、内容が変更となる場合があります。詳しくは、お住いの自治体にお問い合わせください。

大阪市の所得制限について

大阪市では、”12歳(中学校就学)から15歳(中学校修了)まで”の子どもに対して、所得制限があり、一定の所得以上の方は、子ども医療費助成制度を受けられません。

対象となるこどもの父又は母等(どちらか所得の高い方)の所得に制限があります。

所得制限額
扶養人員 所得制限額 収入額(目安額)
0人 622万円未満 833万3千円
1人 660万円未満 875万6千円
2人 698万円未満 917万8千円
3人 736万円未満 960万  円
4人以上の場合  扶養人員3人の場合の所得制限額に、1人につき38万円ずつ加算した額

出典:大阪市ホームページ「大阪市市民の方へ こどもの医療費を助成します」

子ども医療証

子ども医療費助成制度を受けるために、ほとんどの自治体で「子ども医療証」が必要になってきます。

新たに子どもが生まれたときや転入するときは、子ども医療証の交付申請を忘れずに行いましょう。

最後に

いかがでしたか?

子ども医療費助成制度は、自治体が行っている”子育て世帯の経済的な負担を軽くするための支援制度”です。

イザというときあわてないために「今住んでいる自治体にどのような支援制度があるのか」あらかじめ把握しておきましょう。