部屋探しをしているとき、”フリーレント○ヶ月”などの謳い文句を見かけることがあります。
何かオトクそうだけど、具体的にどういった意味だろう。
この記事では、フリーレントの仕組みを解説していきます。
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目次
フリーレントとは
フリーレントとは、簡単に言うと、一定期間、部屋を無料で貸してもらえる制度です。
フリー=無料、レント=家賃ですね。
例えば、「フリーレント1ヶ月」と記載されていれば、家賃が1ヶ月間無料という意味です。
期間については、マンションによって変わってきますが、1~3ヶ月間が多くなっています。
入居者のメリット
フリーレントのメリットは、何と言っても初期費用を抑えられることです。
例えば、通常、家賃7万円の初期費用は、次のようになります。(15日入居で計算)
敷金(1ヶ月) | 7万円 |
---|---|
礼金(1ヶ月) | 7万円 |
前家賃 | 7万円 |
日割り家賃 | 3万5000円 |
仲介手数料 | 7万円 |
鍵交換費用 | 1万5000円 |
火災保険料 | 2万円 |
保証会社利用料 | 3万5000円 |
合計金額:38万5000円
これがフリーレント1ヶ月だと、前家賃がまるまるなくなり、初期費用を7万円抑えられる計算になります。
敷金(1ヶ月) | 7万円 |
---|---|
礼金(1ヶ月) | 7万円 |
前家賃 | 7万円 0円 |
日割り家賃 | 3万5000円 |
仲介手数料 | 7万円 |
鍵交換費用 | 1万5000円 |
火災保険料 | 2万円 |
保証会社利用料 | 3万5000円 |
合計金額:31万5000円
賃貸契約の初期費用の他、引越し代、家電の新調など、何かと出費がかかる引っ越し。
家賃1ヶ月分は、なかなか大きな金額と言えます。
フリーレント物件にデメリットはないの?大家さんの空室リスクを減らしている
「一定期間、家賃がタダなのは嬉しいけど、ちょっと怪しい。何か訳ありなのではないか?」
そんなことを思う方もいるのではないでしょうか?ここからは、大家さんのメリットも紹介していきます。
空室を減らせる
大家さんにとって、一番困るのは、空室があることです。
一般的に大家さんは、マンションの建設や購入をする際、金融機関から融資を受けています。
そのため、空室になれば、家賃収入がなくなり、資金繰り(借入金返済)にも困ってしまいます。
(最悪の場合は、抵当権が実行されて物件が競売にかけられてしまいます。)
まだ、不動産の繁忙期(1月~3月)であれば、すぐに入居者が見つかるかもしれません。
しかし、この時期を逃すと、部屋探しをする人は一気に減ってしまい、下手をすれば半年以上も空室状態が続いてしまいます。
もし、家賃7万円の部屋が半年間空いてしまうと、42万円(=7万円×6ヶ月)の機会損失です。
1ヶ月の家賃をサービスするだけで、このような数ヶ月間の空室リスク・機会損失を減らせるのであれば、大家さんにとっては安いものです。
家賃値下げ要求を回避する
「なかなか入居者が見つからない」からと、家賃を下げて募集したとします。
すると、既存入居者から「同じような条件なのに、あそこの部屋だけ安いのはおかしい」と不満が出て、家賃の値下げ要求が相次ぐ可能性があります。
その結果、
- 全部屋の家賃を値下げして収入が減る
- 家賃の値下げで、利回りが低下する(=資産価値が減る)
といったことが起きてしまいます。
フリーレントは、家賃はそのままで新規入居者に好条件を提示できる便利な仕組みと言えます。
長期的に見れば得
家賃を下げるより、「フリーレントで家賃を1ヶ月無料にした方が得」という側面もあります。
例えば、家賃を7万円から6万7000円に値下げしたとしましょう。
すると、
- 2年間で7万2000円(3000円×24ヶ月)
- 3年間で10万8000円(3000円×36ヶ月)
- 5年間で18万円(3000円×60ヶ月)
の家賃収入減となってしまいます。
このように家賃を月々3000円下げただけで、結構な差がついてきます。
フリーレントの注意点
このように入居者にとっても、大家さんにとってもメリットとなりうるフリーレント。
ただ、若干の注意点はありますので、一緒に確認していきましょう。
期間について
賃貸物件の募集要項に「フリーレント1ヶ月」と記載されている場合、「いつまでが家賃の無料期間なのか」しっかり確認しましょう。
中には、入居日の月(日割り家賃)だけフリーレントとなっているケースもあります。
月の始め(○月1日)に入居する方なら良いですが、それ以外の方にとって、
- 前家賃
- 日割り家賃
では、まったく意味が異なってきます。
管理費・共益費がかかる
フリーレントは、家賃については無料期間が設けられますが、管理費・共益費については請求されるパターンが多くなっています。
違約金が発生
フリーレントで部屋を借りた場合、違約金が設定される可能性があります。
例えば、フリーレント3ヶ月で契約期間が2年だったとします。
しかし、どうしても引っ越ししなければならない理由があり、結局、1年で退去してしまった。
その場合、フリーレントで無料になった3ヶ月分の家賃が請求されてしまいます。
家賃8万円のフリーレント3ヶ月なら、24万円(=8万円×3ヶ月)も一括で支払わなければなりません。
最後に
フリーレントは、入居者にとって、当面の家賃を抑えられる有り難い仕組みです。
ただ、”フリーレント”という言葉に惑わされないように。
「本当にその部屋が良いのか」自分の目でしっかりと見極めた上で選びましょう。
また、マンションによっては、契約期間も設定されています。
後々、トラブルにならないためにも、契約書の特約部分はしっかりと確認しましょう。
弊社では、なんば周辺を中心にフリーレント物件をご紹介していますので、お気軽にお問い合わせください。
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